ベンツtips

なぜ社長はベンツに乗りたがるのか?

『社長』と言えば、何を思い浮かべるでしょうか?極圧の葉巻・高級革張りのソファー・動物の毛皮の敷物、様々な高級品を想起する人が多いでしょう。しかし、やはり最もしっくりくるのは「ベンツ」でしょう。では何故社長と言えばベンツを思い浮かべるのでしょうか。

高いステータスの象徴、それがベンツ!

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ベンツは言わずも知れたドイツの高級車です。そのエンブレムは円を三分割したシャープでシンプルなデザインながら、道を走っていると得も言われぬ存在感を放ちます。当然内装も気配りが行き届いており、率直に高級車の面目躍如といった印象を持ちます。このような高級感の塊とも言えるベンツを高いステータスの証として、高額所得者の象徴たる社長が買い求める理由も一見するとよく分かるような気もするでしょう。実際、バブル期にはこうしたベンツのような高級車が飛ぶように売れ、さらに一般的なベンツでは飽き足らず、よりレアリティの高い車種を購入するような風潮が見られました。また、こうしたバブル期の風潮が「社長=ベンツ」という固定観念を強くした一因とも言えます。
しかし、昨今では様相がだいぶ様変わりしてしまいました。確かに現在も「社長=ベンツ」という意識は深く世間に根付いており、実際ベンツに乗っている社長が世にあふれている実状も変わりません。一方でその車種や外装をフォーカスしてみると、在り来たりのない一般的なベンツが大半を占めるようになりました。社長があの派手なベンツに乗っていた頃と、何が変わってしまったのでしょうか?

高級車のベンツで節約対策!?様変わりしたベンツ購入の理由

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バブルが弾けた後、日本経済は未曾有の難局に見舞われます。2000年代以降はリーマンショックを山場として、日本にある会社のほとんどは生き残るための徹底的な合理化・コスト削減が求められました。当然社長であろうとも会社が存続しなければただの無職の人ですので、こうした節約の風潮から無縁ではいられません。逆にこの当時の日本は、社長が率先して会社の節約対策を牽引しなければならないような情況でした。
会社の支出で最もウェイトを占めるものの一つが、法人税などの税金です。この法人税は会社が得た利益に比例して課されるため、利益が小さくなれば安く抑えることができます。そこで会社では、経費として利益からの資金を拠出が行われます。ここで購入されるものの一つがベンツなのです。つまり、昨今社長が乗っているベンツは、高いステータスを示すために自分の懐からお金を出して購入されたものなのではなく、節税対策のために会社の資金から経費として拠出されたお金で購入されたものなのです。会社の節税対策の一環でもあるため、現在の社長とベンツとの繋がりは以前にも増して強固であると言えるかもしれません。

経費でベンツを落とす際のテクニック

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「そんな、経費でベンツを買うことなんてできるの?」と疑問に思う人がいるかもしれませんが、そこにはそれ相応のテクニックがあります。まず、バブル期のようなレアリティが高いものやスポーツタイプなど、会社の業務に適当ではないと目されるベンツは当然経費で買うことができません。経費で購入されるベンツは、4ドアで色も黒や白の落ち着いたものが大半です。
また経費でベンツを購入する際、何年かけて利用するのかという目論見にもテクニックがあります。経費申告上における車の耐用年数は一般的に5年と考えられます。新車でベンツを購入した場合は、その購入金額を耐用年数である5年で割るため、1年にかかる経費としては購入金額から5分割された金額しかかかりません。しかし、中古で4年落ちのベンツを購入した場合、耐用年数は足掛け2年しか無いために購入金額は2分割しかされず、1年あたりの経費として申告される金額が多くかかり、大きな節税対策となります。5年落ち以降の中古車は4年落ちと同じく2年での償却で換算されるため、耐用年数との兼ね合いから考えて、4年落ちの中古ベンツが最も節税効果が高く好まれているのです。
社長が4年落ちの中古車のベンツを買う…、一般人からすれば奇異な印象を受けてしまいますが、会社の節税対策上の観点から言えば、最も効率的な常識と言えるのです。

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